【意外と知らない】「目標達成=成長」ではない?成長の正体について

松本のつぶやき

突然ですが、今この記事を読んでくださっている人はこれくらいできるようになったら、自分が思い描いている理想の景色に到達できる、と思うくらいの目標をお持ちでしょうか?(別にないといけないわけでは全くありません!)

受験に合格したい、この大会で優勝したい、はたまたこんなところに行ってみたいなどなど、色んな目標や願望があると思いますが、達成するまでは「この目標が達成できたら自分はこんな風に変わってるだろう」と想像を膨らましてウキウキするかもしれませんが、実際はそれらの目標を達成しても特に何かが大きく変わるわけではありません。

それゆえに「あれ、自分成長してないのかな?」とか「目標にするレベルが低すぎたのかな?」と感じる方がいるのではないかと思うので、今回はそうした人たちに向けて、なぜそのように感じてしまうのか、ということについて私の経験も紹介しながら、お話しできればと思います。

1:私の経験談

私もこれまで目標を立ててはそれを達成できたり、できなかったりという経験をしてきました。その中で最近感じるようになったのは、最初はその目標を達成したらかなりの自信に繋がり、レベル的にもかなり高い次元に到達できると思っていても、いざその目標を達成してみると「なんだこんなものなのか、全然できるようになったっていう感覚がしないぞ」ということです。

例えば、私の経験で言うと英語がその一つに挙げられます。私は大学に入るまでの英語の成績は、お世辞にもできると胸を張って言えるようなものでもありませんでした。(大学入学後受けたTOEICの初回は500点でした。)

そこから独学で勉強し、TOEICは930点、TOEFL iBTは86点取って、アメリカの大学で学部生として一年間交換留学をしたわけですが、勉強を始めて間もない頃は「TOEIC900点以上も取れたら、いくら試験にスピーキングがなかったとしても、普通に外国人と会話できるんだろうな」とか、「海外の学部で一年留学できるくらい英語できるんだったら、ペラペラ話せて授業内でも議論に混じったりできるんだろうな」と、得られる情報から勝手にそのくらいの点数ならどれくらいできるんだろうな、と言うことを想像していました。

しかし、実際に自分がいざそれらのレベルに達した時には、TOEIC900点取ることと英語力は特に相関しないし、留学で学部生と一年間一緒に授業を受けていても、現地の学生に何の準備もなく対等に議論できるだけの英語力というのは身につかないと言うことに気がついただけでした。

もちろん、勉強し始めの頃よりかは遥かに成長していると言うのは自分でも感じられますが、それまでにできないなと思っていたよりも多くの自分に足りない部分というのが見えてくるので、前に進んでいるはずなのに、課題が以前よりも増えてくるという状況に陥って、達成感なんかを感じている余裕は少しもありません。

なので、「留学してたんだ、英語ペラペラってこと?」みたいに聞かれると、「まあ普通に生活はできる程度ですね」と答えはしますが、心の中では一生かけてでもペラペラになれはしないんじゃないかな、けどそんなレベルでなくても意思疎通に困ることはほぼないんだよな、と思っています。

2:自分は成長していないのか?

こうした経験から言えることは、今目標としていることの大半は、いざ達成してもより深く知ることで自分の未熟さ・足りてない部分を知ることになるので、成長を感じるよりも目の前に見えてきた山積みの解き方もわからない課題が現れるということです。

それはどんなことでも言えると思います。

・大会で優勝することができた!→けど、試合中のあの場面でのプレーは良くなかった。

・公認会計士の資格が取得できた!→けど、この分野については全然知識が浅い。

・売上〇億達成できた!→けど、社員とのコミュニケーションがうまく取れてなくて従業員の満足度は低い。

などなど、自分が最初は「これができたらすごいんじゃないか」と思って立てた目標を達成しても、全て完璧な状態での達成というのはなかなか起きず、現状自分に足りない部分がたくさん見えているのではないでしょうか?

私はこのような状況は起きるのが普通であると思いますし、むしろ起きずに目標を達成してただ順風満帆な気持ちになってしまうようなら、それこそ成長には繋がらないのではないかと思います。

もちろん、何か目標を立ててそれを達成した時点で、それまでできなかったことができるようになったということなので成長していると思いますが、それは成長の一つの側面しか捉えていないと思います。

成長には、「何が現状できていないのかがわかるようになる」というもう一つの側面があり、むしろこっちの方が大切なのではないかと私は思います。

成長というのは、何かができない状態からできるようになる状態へと変わっていくこととして使われると思いますが、「自分が何ができないのかもわからない状態から自分が何ができてないのかをわかっている状態になる」というのも一つの成長と呼べるのではないでしょうか?自分の課題を認識できるようになるのも成長の一つだと思います。それを、目標が達成できた!もうこれ以上自分に出来ることはない、と思っているようでは、それまでは確かに成長したかもしれませんが、その先の成長というのは見込めないのではないかと思います。

3:ちゃんと成長している!Keep it up!

なので、逆説的にも聞こえるかもしれませんが、私は「課題や自分に足りないところが増えれば増えるほど自分は成長している」と考えています。その課題がより具体的に・より解決が難しいものであればある程、自分は成長しているのです。

大体何が言いたいのかわかって頂けたのではないかと思いますが、成長というのはそれまでにあった課題を全て解決してスッキリできるものではなく、むしろ更に新しく解決困難な課題に直面していくということです。なので、それらの課題を解決し続ける限りは成長が止まることもないですが、同時に課題がなくなることもないです。逆に課題がこれ以上なくなる時、というのは成長を止めた時とも言えるのではないかと思います。

何かの目標を達成したけどあんまり達成感や爽快感がないという方は、自分に足りない部分がたくさん見えているが故にこんな状態でいいのか?と感じてしまっているのではないでしょうか?

そんな方は、心配しないでください。自分に足りないことがわかっているだけでももはや成長しています!ただ、成長を続ける限り課題は尽きないため、これからも成長を続ける限り大きな達成感を得られるということは少なく、新たに出てくる難しくなる課題に頭を悩ませることになるということも予め覚悟しておく必要があると思います。

悩みの種というのは尽きることはないかもしれませんが、それでこそ成長してるんだ、と課題への捉え方を視点を変えて見るのが大切だと思います。

私自身もいつまでも成長止めないようこれからも突き進んでいこうと思います!

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